2008-08-01から1ヶ月間の記事一覧

近代が取りこぼした「民族」

聖火妨害騒ぎは一体なんだったのか?日本でもあれだけ騒いでいたハズなのに、北京五輪開催反対って声や行動はすっかりないみたいだしな。とまれ「フリーチベット」にかこつけて優越感で中国をせせら笑っている立場ではないのだ、日本は。てゆーか、チベット…

民主主義の教科書となった動漫

現在の中国では、アニメとマンガのことを「動漫」と呼ぶ。共産主義思想的教養と機能構成主義的技巧を価値においた共産人文画は、社会主義リアリズムの再生産でしかなかった。そんなとこに日本でヒットした80年代以降のTVアニメやマンガは、台湾でドラマ化…

民国の趣味と生活漫画が担った、上海モダニズム

1920〜70年代上海という新興都市の大衆に「子緂漫画」名称で人気を博し、後に「中国漫画の鼻祖」といわれた豊子緂(1898〜1975)という人がいる。ただ、漫画といっても現在のようなストーリー・コマ形式とは異なり、イラスト画である。 中国絵画は、油画(西…

近代への抵抗としての人文画

コミケといいつつも、まずは前回の追加説明から。 端的に「人文」とは古来中国では、儒学教養と詩文能力を試される人格のことを指す。「人文画」というジャンルの始まりは、賤しい職業画工でない詩情&人格ある「士人の画」かどうか、明朝末期に唐〜明期の画…

人文という価値観の変遷

北京五輪に関連させるてここんとこのネタの流れからいくと、肉体と精神の向上の体現としてかっておこなわれた「オリンピック芸術(絵画・彫刻・建築・音楽・文学)競技」なんであるが、Wikipediaに書いてあるんでヤメ。時期的にはコミケなんで日中文化交流が…