人体被曝

・胎児に何らかの影響がみとめられる推定量:年間50mSv
・ヨウ化カリウム服用:50mSv/h以上
・発癌リスクが上がるとされる推定量:年間100mSv
甲状腺機能低下症を来たすとされる推定量IAEA):250mSv
・血液検査値への変動量:500mSv以上
・致死相当量:5000mSv 10mSv/hだと20.8日、100mSv/hだと4日
外部被曝は、除染可能
内部被曝は、物理学的半減期だけでなく、生物学的半減期も考慮
内部被曝線量は、体内残留・体外排出物計測から推定摂取量を基に被曝線量を評価
放射線被曝で誘発される甲状腺癌発生確立は、特に乳幼児について高くなる
・40歳以上は、甲状腺癌の生涯リスクは消失
計測された大気放射線量から内部被曝線量を換算する定評パラメーターはない。
100mSv=100000μSv以下の低線量被曝による人体への影響は、よく分かっていない。その影響をどう推測するかで、専門家で見解が分かれる。


●被曝について―――――――――――――――――――――――
 電離放射線障害防止規則 厚労省令 →サイト

  • 放射線管理区域指定:3ヶ月で1.3mSv(平均約0.6μSv/h)以上。α核種以外の場合は4Bq/cm^2=4万Bq/m^2以上。

 放射線対策基本情報ポータルサイト 広島大学 →サイト
 『知っていますか?医療と放射線放射線医学総合研究所編 →PDF
 緊急被ばく医療ポケットブック 財)原子力安全研究協会 →サイト
 外部被ばく及び内部被ばくの評価法に係る技術的指針
 放射線検出の原理と放射線測定の方法 財)原子力安全研究協会 →サイト
 放射線測定と人体の外部&内部被曝測定について 文科省 →サイト
 放射性物質汚染検査装置 富士電機(株 →PDF


●被曝線量計算―――――――――――――――――――――――
 放射線量の目安を自動計算 →サイト

 内部被ばくに関する線量換算係数 財)原子力安全研究協会 →サイト
 ICRPの換算一覧表。放射性物質ごとに線量換算係数が異なる。
 緊急被ばく医療における被ばく線量評価―内部被ばくを中心として →PDF


●医療的ガイドライン――――――――――――――――――――
放射線医科学研究所 →サイト

  • 放射線被ばくに関する基礎知識 →サイト
    政府の計画的避難地域基準20mSvの意味や、空間・空気吸入・飲食物摂取による累積放射線量の計算目安など。

原子力災害時における安定ヨウ素剤予防服用の考え方について 原子力安全委員会 →サイト
福島原発事故のために被曝された、あるいはそのおそれがある妊娠中あるいは授乳中の女性のためのQ&A 日本産科婦人科学会 →PDF
50mSv/h以上被曝したのならヨウ化カリウム服用
食品衛生法に基づく乳児の飲用に関する暫定的な指標値100Bq/kgを超過する濃度の放射性ヨウ素が測定された水道水摂取に関する、日本小児科学会、日本周産期・新生児医学会、日本未熟児新生児学会の共同見解 3/25 →PDF
被災者の皆様、とくにお子さんをお持ちの被災者の皆様へ 日本核医学会 →サイト
放射性セシウム体内除去剤 ラディオガルダーゼ カプセル →サイト

がん検診ガイドラインの考え方 国立がんセンター →サイト
算出容易な「発見率」や「生存率」は常に偏りがあるので、真にがん検診の有効性指標にはなりにくい。
完全生命表 厚労省 →サイト
ある期間における死亡状況(年齢別死亡率)が今後変化しないと仮定したときに、各年齢の者が1年以内に死亡する確率や平均してあと何年生きられるかという期待値などを死亡率や平均余命などの指標(生命関数)によって表したもの。


●専門家見解―――――――――――――――――――――――――
今回の原発事故に関する医学的知識 中川恵一:東大医学部附属病院放射線 →PDF →ブログサイト
ICRP111号レポートの解説 中川恵一 →サイト
原子力事故・緊急放射線被曝後の長期汚染地域住民防護に関する委員勧告
放射能漏れに対する個人対策 山内正敏:スウェーデン国立スペース物理研究所 →サイト
対策目安を推定:居住地付近で0.1mSv/h 妊婦・幼児は0.03mSv/hで脱出準備、0.3mSv/hに達したら脱出。ダスト濃度は、大人5000Bq/m3 子供500Bq/m3が脱出基準。日変化の最低値が15mSv/h(子供・妊婦5mSv/h)だと、早めに脱出をと。
放射線被ばく量の計算方法 李玲華:ドイツ重イオン研究所 →サイト
放射線と健康 アーネスト・スターングラス:ピッツバーグ医大放射線放射線物理学名誉教授 →サイト
チェルノブイリ原発事故から甲状腺癌の発症を学ぶ 児玉龍彦東大先端科学技術研究センターシステム生物医学ラボラトリー →PDF
放射線被曝の健康影響について横浜国大グローバルCOE「アジア視点の国際生態リスクマネジント」編 →PDF
 各種被曝量の健康寿命影響と1時間当たりのSv値と合計被曝量の関係、損失健康寿命への換算方法など
放射線リスクへの対処を間違えないために 岡敏弘:福井県立大経済学部教授 →PDF
ICRPは、疫学ではこれ以下なら安全という閾値問題には決して決着は付かないとはっきり言い、100mSv以下の微量被曝量でも癌と遺伝的影響可能性前提で可能性確率表現し、その確率が被曝線量に比例すると仮定に基づき各国の放射線防護政策をと勧告。生命表を用いた損失余命換算例
造血幹細胞採取に関する日本学術会議の見解→PDFについて 4/27 医療ガバナンス部会 →サイト
今回事例は、医療専門家と一般の人々との間で、さらには科学・医療専門家の間ですら、言語や認識の正確な共有に困難さがあることを示している。