仕事の趣味と実益

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フリーター増加で経済社会の活力低下するちう報告書を先週経済財政相がだした。それを受けた首相も報道もどうやら「若年層と長期の失業者は問題」としている。そりゃあ「若年層と長期の失業者は問題」だがな、ちょ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っとまったぁ!なのである。

その「経済社会の活力低下」とやらの根拠が変。

正社員に比べて低いパソコン能力だからだという。ソレってフリーターのせいかぁ????

報告書をつぶさにみると「簡単な資料やレポート作成ができる」だの「グラフが書ける」だの「高度な報告資料が作成できる」てな項目あるがな。「報告資料」って所詮社内内部資料だろ。手書きでいいぢゃねえか。そんなくだらない体裁にセイ出してるから、生産性が低いぢゃないのかぁ?

嗤うのが、エクセルに何故か3項目もあること。表計算には計算をやらすのが第一だとおもいきや、独特な地位を占めてるんだなぁ。ワタクシが仰天した実例としては、エクセルがワープロというかオーサリングソフト代わりとなって図や文字がレイアウトされてるデータを頂いたコトがある。た、たしかにセルをグリット代わり成型するアイデアは、まーグリッドデザインちう思考方法が現にあるので、な〜る程と妙に関心しちゃったけど。一本のソフトの中で何とかしようと智恵を回した結果でしょうが、某設計関係技術職様。う、う〜む。。。

ま、それはともかく、問題の生産性はそのレポートの中身にかかってるのに、表面の体裁ばかりにこだわり時間かける奴。それが無能に拠る生産性の足をひっぱってる実体だとおもうんだけどなー。大変アレなんであるけどね、実際はパワーポイントを駆使して長時間スライドこさえても逆にプレゼンの中身は薄く注意散漫になるんだよ。人間の注意力てえのは、そんなに持続しないからね。ま、自己満足てえ奴?しかし、人間カタチのないものに価値を見付けるのは難しくて、1枚で簡潔に書かれてるレポートよりも、束の厚み、重量がないと手ヌキって思われるのも事実である。質よりゃ量、重厚長大。モノクロ2値よりゃ1,670万色のイノベーションが生産的てえ幻想すな。その幻想の為に、どーでもいい内容を膨らませようと無意味なグラフやイメージ写真なんかテンコ盛りにして、ハッタリきかせてもっとワケワカメなもんにするために、トーシローは日夜残業する。仕事したというカタチを残す為ダケに。それが、一番大事なんだな。社員的にわ。セクセルやワードやパワーポイントを使ったっていう実績が。その報告書の一番の効果は経済的貢献はなく、そんなパソ機能「使える」自分、ちうことで。上司は大抵PCコンプレックスなんで出来ないテク(失笑)知ってるというダケでそれを追認してしまう。そういう「使える」部下を指導する自分ということを社内にアピールする為に。

まあ、しかし、そいぢゃ、職場にPCが導入される前はそうした「体裁派」はどーしてたか、というと、はい、そこで花のOL、女子社員の出番です。色んな資料集めて切抜いてはっつけて、コピーして製本。筆跡がバラバラだと見にくいという理由で、マジ、全員の書体を均一化する為に訓練させられてる人間ワープロ養成所と化してるトコもあったもんね。これ実際にワタクシが見た実例なんであるが、ファイルの背表紙とか用に使われる事務用品でテプラという印字テープがある。これをだね、写植代わりにして、文字を該当カ所に張ったりして表用紙つくるちう…、まあそんなどーでもいー作業を営々と。でー、A4一枚の表こさえるのに一日かける、と。いっとくが、表の中身ではナイ。あくまでも、中身を書き込む為の用紙づくり。あ、テプラのテープは1巻たしか千円はするぞ。「読みやすい文字」はキレイ→「テプラ」ちう発想なんだけど、今までの用紙をなんとかしたいという発想ダケあって、複眼的なそれを作成するにあたる総コストについて考えが及ばない。そういうのが仕事をすることだと、信じてうたがわない。

そうしたこんなのあればに特化した事務用品はまあワンサカあって、けっこーめくるめくリトルで完結したマニアックでヲタッキーな世界を構築している。カタログとか結構楽しめるし、使いたくなる気持ちはよぉ〜くわかる。基本的には通販のノリだから。スキマグッズの数々。よっ、商売上手>事務用品

本題に戻ると、しかし、そこにどんな生産性があるというのだろうかね。コストを考えればすげー非効率の極みで歩留まり悪し。さすがに昨今、そーゆー女性社員はお払い箱になり男性社員が自分でやることとなった。そんな女性社員を内心バカにしてた男性社員は、今度はPCで同じことをやり始める。しかし、部下に適切に仕事を指示できず、そんなのを自発的にやる姿をアピールする者が「仕事が出来る」と評価しつづけてきた会社上層部が、そもそも活力低下を招いた原因なんだけど。

そんな奴等ばっかだと会社は傾く。最近のキーワードは、コンピテンシーという能力を発揮する能力に主眼がいってはいるんだけどね。日本はQC活動の発達したブルーカラーに比べて、ホワイトカラーの生産性の低さがその足をひっぱってる。それは個々の仕事の中身責任の所在のはっきりしないとこで、既得権益を守ろうとしたり各人がてんでバラバラにそうした目先の新しさにとびついたりして本業おろそかに余計なコトばかりに所為をだす。そして残業多くて大変で、鼻歌5分より徹夜のほうが仕事したとばかりその大変にひたすら対処する者が偉くて、その残業の中身は決して問われることがないのである。正社員はそうした目新しいグッズを使ってみるという「趣味」と残業代という「実益」という既得権益をそうして守ってきたのである。

PC操作能力があっても、その能力が適切に使われてなかったら、まったくの時間のムダ無意味なんである。BBCにカキコした小柴ノーベル賞教授のいう「能動的能力」の欠如ですね。でーソレは、フリーターであろうとプーであろうと正社員であろうと、自分の行動、周囲の行動を「自分で考えて」見直すことから始めればば身についてくとは思うんだけどな。PCコンプレックスもそうした考えのひとつにたってみれば、無駄な努力する必要なしに、適切な能力をつけるにはどーしたらいいかすこしは見当がつくんではないのかな。

…って、ワタクシ、ワープロ一切つかいまへんが。(以下続く

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フンフン、なるふぉどぉこうなるのかぁ 〜、と、マーキングワードを見て感心するウブなワタクシ。エヘヘ。