2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

貧困を誘発した労働関連リンク集

●労働関連の政策・調査 ・派遣労働者数384万人前年比20%増 07年度集計 厚労省平均賃金(8時間換算)は「一般労働者派遣事業」9,534円(前年度比9.8%減)、「特定労働者派遣事業」1万3,044円(同7.9%減)。http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/12/h1226-3.html…

客観的考察力の貧困によって引き起こされてる人権侵害

なんだって「人権」などという大上段の概念を今更、このようにくどくどと記しているのかといえば、政治家・マスメディアなども含めて、スキャンダル・スペクタクルを主眼とした言を左右にした感情的煽動なお遊びがすぎて、問題の本質の矮小化・掛け替えとい…

人権と人間開発概念が目指すところ

人権と人間開発は、すべての人々に自由と権利と尊厳を保障するという共通のビジョンと目的をもっている。人権の課題と開発の課題は、冷戦によって分断され、平行線をたどってきた。今日この二つの課題の異なる戦略と伝統が歩み寄ることで、人間の自由獲得の…

相違に関する神話を一掃する

市民的、政治的権利と、経済的、社会的、文化的権利はしばしば対比され、そしてこれらの評価に対して非常に異なった取組みをすることを正当化するために利用される。しかしこうした対比の多くは神話に過ぎないとして、報告書は4つの論点を挙げる。 【神話1…

実現に向けて少しでも努力するよう働きかける

たとえ、ある政府が、今ただちにすべての国民に特定の権利を保障するのに必要な資金(または、資金を集めることを可能にする方策)をもっていない場合でも、政府が、その実現に向けて努力するよう働きかけることは必要不可欠である。とはいえ、問題の権利を…

社会的規範・非公式慣習ジェンダー差別への責務

たとえば、女性には性差別から解放される人権があるということを、法律と社会的仕組みによってその人権が保護されているかどうかという点から切り離してジェンダーの立場から議論することは可能である。ジェンダー差別は、単に個人がある特定の女性に対する…

明確な権利実現義務の遂行を、特定関係機関に要求する

・人権と不完全な義務 しかし、完全な義務という形で、権利と義務の厳密な結びつきを主張するのには、もう一つ別の理論的根拠がある。権利の実現を保証する義務が存在しないのであれば、われわれはどのようにして実際に権利が実現され得ることを確信できるの…

他者・社会的仕組みに対し、人々は要求権利をもつ

・法的権利と人権 権利と義務の関係は、非常に重要な問題としてとらえる必要がある。すでに、権利と義務には何らかの形での結びつきが必要であるとの議論が展開されてきたが、なぜ、権利は特定の機関に厳密に適用されるべくあらかじめ規定された義務と正確に…

義務要求の無視は、機関・政府の重大な道徳的政治的怠慢

・人権にともなう義務の特質 人権にともなう義務はどのような形をとるべきであろうか。それらは誰に適用されるのか。どの程度の強制であるべきか。権利、より厳密には法的権利に関する幾多の著作では、権利はそれを確実に保障する特定の個人または機関に、必…

人権の義務と権利

過去のイラク人質騒動から昨今の「派遣村」ホームレス差別まで、権利侵害された者や支援者が「人権保護」を行政府に要求する動きは、世間・マスメディア&ネットの一部ではとかく被保護者=迷惑者として「保護に値する人格・資質」=義務履歴を厳格に質され…

「貧困」の定義

国連開発計画(UNDP)の『UNDP人間開発報告書〈1997〉貧困と人間開発』では、「貧困とは、人がすることができる、またはなることができる価値あるものを剥奪された状態」と定義している。単なる(金銭)所得不足だけでなく、もっと広義のさまざまな面に渡る…

ひとを縛りつける、貧困なるもの

貧困は人間の自由を制限し、人の尊厳を奪う。1993年世界人権会議で採択されたウイーン宣言は「極度の貧困と社会的疎外が人間の尊厳の侵害となる」と断言してる。>『NGOが創る世界の人権―ウィーン宣言の使い方』世界人権会議NGO連絡会 てなことで貧困と人権…

しない偽善より、する偽善

昨今さかんに報道されている「仕事・住まい両方同時に喪失する派遣契約切」なんてのは、上記10原則の頭から違反してるもんな。まさに人権問題にほかならぬ。 年末年始の「派遣村」バッシングで、元派遣とそれ以外(長期ホームレス)を区分けしてうんぬんする…

CSRとグローバル・コンパクト

グローバリゼイションと共に地域をまたぐ企業活動のの社会的責任として、CSR・ビジネス倫理・サステナビリティなどを統括する上位概念として、1999年の世界経済フォーラム(ダボス会議)で、国連アナン事務総長がグローバリゼーションによる負の影響を軽減する…

グローバル倫理の核

マイケル・サンデルのいう「自己(self)は、理性的存在(ends)によって初めて得られるもの」でそれは「(自己)理解の対象である主体を知る(または探究する)という行為が(自己)理解対象によって規定されるように、選択ではなく熟考(自己を深く見つめ…

普遍主義の脱構築

デリダとハーバマスは、ドイツ憲法第1条【人間の尊厳、基本権による国家権力の拘束】「1.人間の尊厳は不可侵である。これを尊重し、および保護することは、すべての国家権力の義務である。」について、お互い強く同意したという。id:hizzz:20070222で見た…

基本のキ

問題がこんがらかっている時は、原点を見返すことが必定

イスラエルのガザ侵攻関連

なにもデリダリアンを自称している1国の文芸者&フォロアーの歴史アプローチだけではなく、激化する一方のこの現在進行形の惨劇に接続してることが↑声明文の転載動機でもあるので、やっぱり書いておくことにする。 2008年12月27日パレスチナ自治区ガザにイ…

共同声明に対するデリダのコメント

ユルゲン・ハーバマスと私にとって、この分析――それは同時にアピールでもあるのだが―に共同で署名することは、切実な意味を持っている。過去にいくつかの論争があり、それがわれわれをたがいに遠ざけていたかもしれない。それにもかかわらず今日、ドイツとフ…

ホロコーストの確認

今日のヨーロッパには、20世紀の全体主義政治の経験とホロコースト――ナチス政権が、その被占領国の社会をもまきこんで遂行した、ヨーロッパ・ユダヤ人の迫害と絶滅――の痕跡が刻み込まれている。こうした過去についての自己批判的な議論が、政治の倫理的な土…

複数の歴史的経験と社会

自覚的に習得されることをもとめて名乗りをあげているこれら「立候補者たち」について、最後にいくつかのメモを書きとめておこう。こうしたさまざまな歴史的経験から光をあてれば、ヨーロッパの戦後メンタリティの顔立ちがいっそう鮮明に見て取れるだろうか…

歴史的経験と公共的アイデンティティ

福祉国家による階級対立の解決、EU枠内での国家主権の自発的制限は、こうした相互承認の動きのもっとも新しい例である。1950年からの四半世紀、ヨーロッパは鉄のカーテンのこちら側で、エリック・ホプズボームの言葉に従えば、その「黄金時代」を享受した…

差異の承認

理想をめぐるこのような議論がもしヨーロッパじゅうに広がっているのだとすれば、当然そこにはすでに醸成された機運があって、それがすでにヨーロッパ内部でのコンセンサス形成を、いわば待ち望んでいる、ということになるはずだ。だがこれは楽観的すぎる仮…

ヨーロッパ的アイデンティティの確認

EU強化政策は現在、行政的コントロールという方法の限界に突き当たっている。共通の経済圏・通貨圏の構築過程で、これまではオフィシャルな命令が改革を先導してきた。だが、こうした駆動力はもう限界に来ている。市場競争の障害除去を加盟国に要求するだ…

ヨーロッパを再構築するEU

二つの日付を、われわれは忘れるべきではあるまい。一つは、スペインの首相がブッシュへの忠誠を表明したことを新聞が報じ、読者を唖然とさせたあの日のことだ。スペインの首相は他のEU諸国に隠れて、戦争に乗り気になっていたヨーロッパの諸政府に対し、…

“Unsere Erneuerung”前説

ジャック・デリダとユルゲン・ハーバマスによるこのエッセイは、ヨーロッパ知識人たちの共同行動の一環をなすものである。イラク戦争に対する拒否によって、ヨーロッパのアイデンティティとは何か、という問いがあらためて提起された。この問いに答えるべく…

『われわれの戦後復興―ヨーロッパの再生』

収納箱をほじくりかえしてたら出てきましたよ、奥さん。デリダ&ハーバマス共同声明全文。id:hizzz:20081210の補講id:hizzz:20081227の補講。 …整理のつもりが逆に散らかす、お約束な正月展開。はぅう。