闇への殉教

池田小殺傷事件での宅間被告はかたくなに控訴をこばみ、とうとう一審判決が確定した。彼の意志、それは「絶対に自分が解られないこと」なような気がする。子供が殺されても、節度を保ち知識&教養や社会的地位の高そうなリッチな生活をおくってるターゲットにされた池田小の遺族の人々。それ故に、社会に受け入れられて、その悲しみは全国的な共感をもって補完され、不幸のどん底にあっても幸福な人達。「解りあおう」としあう社会。また、そんな社会からハミだした被告をなんとか自分達の世界に引き戻そうとする弁護人などの「人権派」で「善良」で「誠意」あふれる人達。
そんなトコロには絶対に理解されない存在として印象づける、そういう存在であることが、自分の確からしさとして残るという状態。そのことが、彼の今の唯一の殺傷事件の貫徹なのではないか。そのことで「解りあえる世界」を信仰する(それゆえ「理解しえない」コトに対する敬虔を失った、物分かりの良いことをいってその実一度だって本気に解りえないことを解ろうとしたことのない)多くのりっぱな朗かな人々に、No!という事例をたたきつけられるのだから。そういうトコに活路を見出した、破綻することで無限大に広がる欲望成就の完璧な徹底。

宅間被告、控訴取り下げ 死刑判決確定 付属池田小事件
http://www.asahi.com/national/update/0926/022.html
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