「降りる」関連

id:hizz:20040223、id:hizz:20040228、id:hizz:20040229と、続いていたこの話題。id:Ririkaさん、id:flapjackさん、id:kmiuraさん、id:svnseedsさんという皆さんそれぞれにご自分の思考にそって、myヨタをも取上げて展開してくださっているのを読むことは、またソレについて考えるネタとなって、嬉しいことです。ウンコ座りしつつ、申し訳ない位っす。まーウンコ座りもいい加減、足がシビレてるモンで、寝転ぶとします。(←ますます、態度ワリィ)
svnseedsさんトコでコメントしたとおり、キーパーソンになってる北田氏が、高橋哲哉戦後責任論』での「応答責任論」を念頭においていたということでハナシのスジとしては、かなり整理がついたのではないでしょーかね。
高橋本もそうなんだけど、id:hizz:20040228でカキコしたとおり兎に角、社会派の皆さんマジに「正義」「正論」追及しようとすればする程に「降りる」「降ろさん」ゲ〜ムの二項対立のアリ地獄に落ち込んでどうにもならなくなっていないか、ということがこの話題のキモかと。
小熊本での左派お歴々がアジるお題「国家による個人介入/支配からの脱却」みたいなものが、冷戦終結してみればそんなでもなかったなーというのが、flapjackさんが強調するトコロの「歴史」だったと想うんだけど。でー、そゆ単なるエクリチュールにすぎなかったハズのお題を、左派皆で言いあって生きた言葉(パロール)であるかのごとく通用させた先の拘束袋小路状態を「音声中心主義」って批判して高橋本でも取上げられてるデリダが「脱構築」=ポストモダンってことになったんだし。kmiuraさんがコメントしている「「分散交流」や、言語表現の工夫なんかが試みられた展開」ってこのことを指してるのかな?
しかしそゆ高橋氏自身が、「応答責任論」でどうもその罠にひっかかってるように見える。高橋氏はエクリの罠をぬけだそうとして、生の声=戦争被害当事者の声をパロールとするという、また別のエクリの罠に入っているみたい。それはid:hizz:20040228の最後にカキコした小熊本のカルスタ的帰結にも、「生きた某」というPCな言挙げに対して、抽象的な言説やり取りに基盤をおいたひとならではの、憧れ/コンプレックスという特別な感情が匂ってくる。
例えば「女らしく」というパロールが「アタシらしく」に変わったid:hizz:20040220ように、id:hizz:20040128#6でカキコしたとおり色々な「脱構築」が意識無意識におこなわれた。んで、「脱構築」しすぎて主体喪失ワケワカメ、それが単に個人的事情にとどまってる内はsvnseedsさんのいうとおり「ほっとけ」なんだけど、ほっとけないのが「〈個〉は諦め〈公〉に向かった。→伝統回帰」な動きなんである。「伝統」といっても右派ナショナリズムだけを指すわけではない。id:hizz:20040123#p2でカキコしたように「文化=政治」な動きが、発端は憧れ/コンプレックスという個人的な衝動を全体的なお題に結び付けようとするエクリの罠なんじゃないかと、で、それが過去の京都学派や日本浪漫派といったモンに、その精製しようとする「ふるまい」過程がそっくりだっておもうんだけど。普遍のハテの全体主義。「アンチナショナリストだから被害者の立場にあるから当事者主義だから、自分たちは絶対間違わない」っていいはって自閉する左派のPCエクリがそんなmy妄想に輪をかけるんだすぅ〜。
そこ迄、妄想広げてなくて狭義に素直に考えても、「降りる自由」を支持する左派心境は、全共闘の夢やぶれて70年代の高度成長にも社会復帰出来ない文化左翼な面々が、社会からの「ドロップアウト」と言って、ヒッピーやスピにいったり、エコロジーで農業したり、喫茶店やったりしたキッカケと同じ縮小再生産しか出口ないことに見える。(今はそれがスローライフとかいうコトになるのか)それで着地できたひとは、そんなに多くなかったって狭き門である事実は忘れてはならないしー。
そんなアレコレ、ヤヤコな事情を絡めてくるに決まってるからこの話題にツッコミ入れるのは、当初から盛り下がってだるだるだったんだけど、Ririkaさんが先にピシッと「ガクモンの不自由」と本質をカキコしてくれたので、ちょースッキリ。でー、ワタクシはかねてよりの問題意識に沿ってヨタ展開したと。「ひとは自分自身の問題しか問題にできないようにできてるね。」id:Ririka:20040309と。まったくだ。それなのにその問題主体を回避するか否かって問いの立て方は、問題にとっても自己にとっても不毛だなと。

妄想ついでにもひとつ。ワタクシ「パロール」ちう文字をみると、アラン・ドロンデリダ脱構築のセンセではナイ仏人女性歌手)の「あまいささやき」という歌の「パロ〜レ、パロレ、パロ〜レ〜」サビで、アタマがパブロフの犬状態に。ぐっすん(TT)