「文化系女子」幻想

野中さんは、引用グログ文章の最後に「文化系/体育会系」というコンセプトは「基本的に、男は、体育会系と文化系に分かれてるんです」みうらじゅん発といわれている。そういえば近代からこっち「文学なんかオンナコドモのやることだ」つー学問ヒエラルキー、あったよね。

前からタレントやライター&作家をグラビア写真に多用していた『ダ・ビンチ』の「カワイイ文化系女子 としたい」は、永遠の文化系女子として水森亜土を取材。でー「したい」ってナニ(笑)? して、15項目の文化系女子チェックシート登場。
ところで、「“腐女子”も“文化系女子”も、30すぎて“女子”はねーだろ!」という燃料で高校時代の社会の支配的な思潮やブームによって30代の行動が規定されているhttp://d.hatena.ne.jp/TRiCKFiSH/20060509/p2とする松谷創一郎さん、くだんの『ダ・ビンチ』に依ると「文化系女子はときどき死にたくなる。」そーな未映子さん曰くどうやらソレは年令ではなく「状態」だそーだ。

人は少女に「なる」のではなく、少女へ「行く」のであります。少女というのはひとつの「状態」であります。人は性別を関係なく年齢も関係なく、好きな時にその状態へ行くのです。

未映子 未映子の純粋悲性批判
http://www.mieko.jp/blog/2005/12/20061_50d5.html

たしか嶽本野ばら『下妻物語―ヤンキーちゃんとロリータちゃん』でもそのようなことは言われてたっけ。とまれサブカル雑誌に出てきた現象ダケで纏められない「女」生態の変遷ってとこで、コメント欄をふまえた上での成果を松谷さんには期待しとこう。
杉浦サイドからの追加燃料は、『AERA』で「文科系女子vs.東池袋オタク女子」、20代モデル写真投入。「東池袋」という妙な限定は、先の騒動での学習効果なのかどうか(笑)。

「男性たちは文化系女子に『まだ見ぬ理想の愛娘』的な幻想があるんだと思う。現実に『CanCam』『JJ』に出てくるような華やかでセクシーな女の子が好き。でも自分の娘は知的で男性に媚びない風に育てたい、みたいなね」(雑誌ライターの杉江あこさん)男性の幻想に合わせて振舞ってあげること。それもモテる要素なのかもしれない。

杉浦由美子AERA 2006年5月15日号

ここで、クールな目線でカテゴライズの嘘について記述することで、先のバッシング騒動を沈静化できうるかとおもいきや、現実は甘くない。内実が複雑な故に語りづらかった文科系/オタク女子は、内実を知らなくともモテ/非モテ話題で語れるというメタ手段が「燃料」として確定してしまったからだ。