殺人予備罪

昨今騒がれる「残虐」で「特異」な犯罪というのは、犯罪実行者がめたくそ悪の智恵をつけたというより、大抵あまりにも短慮すぎて失敗したから「残虐」で「特異」となったのが殆どなんではないかな。そしてこのケースもそれに当たる。
この事件の一番の問題は、事件後落合った高1に殺人予備罪が適用されたこと。
家族や周囲を「皆殺ししてやりたい」なんてコトを思うのは、特にこの年齢位の子なら持ってるんぢゃないのか。それを友達に言ったり(ウエブに)カキコしたりてのも、まーアリガチなんでわ。
当日包丁持参してた訳でもなく、ただ自宅の自分の机の中に包丁を忍ばせてたダケで、殺人予備罪かよ。「包丁は料理に使い、試し切り」ってさー、記事にすることかねぇ。普通すぎるぢゃん。あまりにもマヌケすぎて爆笑。ソレって、夫や姑を殺したいと思い詰めて、台所で包丁つかう妻という昼メロの定番シナリオだし。いやー、そうやって生活のソコココで適当に人殺しのファンタジーを解消していれば、それは健全ちうもんぢゃん。予め大学生に包丁を渡した訳でもなし、呼び出された際に所持してた訳でもなし、自分の家族にチラつかせて威嚇してた訳でもなし。「人を殺すためにナイフを購入するという行為は予備罪に当たる」と毎日新聞では解釈してる。だったらナイフ購入する時に動機を厳重審査でもするか?
親や学校といった社会体制のヒエラルキーに背く考えは、たとえファンタジーとしても、あってはならない。そんなものが存在するとそれに対処しなければならないから、ちょー不安。だから、最初からそんなものは、「なかったコト」にしとなかなければならない。ないコトだから考え悩む必要ナイ「終了」。それなのにあるコトにしようとする異者はそれ自体が悪なんだから、ことごとく先回りして排除セヨ。それでクリアな解りあえる美しい「平和」ってこと。イラク派兵とかで「戦争は終結したのだから戦闘はない」とか「非戦闘地域に行くんだから戦闘はない」てのと同じロジックなんだよな。
全国の刃物持ってる弱虫小虫なよいこの皆様、これで、貴方も過激派や狂信的カルトに格上げとなりますた。こうして、どんどん犯罪は発掘され続ける。