サブカル劣等生

犯人達は「サブカル劣等生」「不思議ちゃん」であるという説。
確かに犯罪にいたる経緯は安直なんだけど、その「安直さ」がいろいろ深いんだよね。その「安直さ」は、誰しも多少なりとも共有せざるをえないものだから関心を呼ぶ。

オタクも不思議ちゃんもある種同様の変容をたどっていて、「対抗」→「対抗のための退却」→「ただの退却」というパタンを反復しているのではないか
「ウソをウソであると見抜けないと(掲示板を)使うのは難しい」とリテラシーをいったのは、2chひろゆきだが、サブカルも又しかり。最初はシャレだったのにそれがマジになったときの決定的な欠落にどうしようもなくなる。シャレというのは、先に巌のような王道(カルチャー)があって初めてなりたっていたものであるということ。その王道が崩壊してシャレといううわばみしか残っていない残骸をマジに学習して血肉としようとする、よいこの喜悲劇。
さんざん言及されてる「サブカル」ってことでふれておきたいんだけど、この事件で殺された母親42〜3歳(報道によって違うのだが1960年生まれということか)、この母親がどういうひとだったのかはまったく報道されないが、この年齢は戸川純と同じサブカル第一世代であるということだ。70年で「対抗」が終わって、「対抗のための退却」「ヘンタイよいこ」の80年代。それは『グロテスク』を背負った女id:hizzz:20031010だったりもする。そういう時代に育った親に育てられた子供。サブカルの終焉は、id:hizzz:20031027にカキコ。しかし、他に方法論なくそれをひきずってるひとは、実に多い。「無垢」だの「無辜」だの「イノセント」だの「ピュア」だの…サブカル/オルタの特徴であって、そしてそれはかっての「反体制」から引継がれた「市民運動」のココロでもあったりする。女であること=反体制なアタシというアイデンティティの持ち方をしてしまった一部のフェミ(とうとう退陣に追い込まれた土井社民党)の行き場のなさとか…(涙)。
いま80年代がブームだそーで、これにはムムっと来ているワタクシである。前回もカキコしたんだけど、ただ単に犯人たちの「安直さ」をなげくのでなしに、そうした親を含めた「若さ」の礼賛、「対抗のための退却」が、もう退却しようもないトコにいっているという現状。メインカルチャーをシャレのめして崩し倒した後は、なんもなかった、と。事件をアダコダいうのなら、そういうコトでOK!としたのは自分であるのにもかかわらず、こういうトコに絶対触れないしたり顔でシカトする「大人」な皆様は、んっとにもぅ〜だ。子供たちに思わずヤッちゃえって煽りたくなるよ。