Girls be ambitious!

エースをねらえ!』の登場人物は、それぞれ色んな過去を背負って体現するだけで〈個〉はないが、「パワーテニス」という「志」を持つというカタチでそれは次世代=ひろみに託される。前回 id:hizzz:20040123 で、「お蘭的メンタリティはAC的なコジレとなって少女漫画周辺に生息」とカキコした70年代的「幸福な対幻想」の先はないとするマンガが、1980年に連載はじまる。山岸凉子日出処の天子』である。2人の主要登場人物に拠って、対幻想=超人志向とは自己愛そのものであり、そんな対幻想や融合の先にはシニカル/破滅しかないと。マンガではそうならない為には、対幻想に拠る融合でなく、〈個〉として他の〈個〉を認知=愛せよという処方箋が示されるのであるが…。しかしそれには、まず〈個〉になるという一大難問が巌のようにそびえてた。