ロックの学校

何年か前にポール・マッカートニーが、ロックの学校を設立した。リバプール芸術総合大学 Liverpool Institute of Performing Arts(LIPA)という。
ポールは正確には「後援者代表」だそーだが、その動機としては、自分達のビジネスの苦闘にあるという。アーティストvsビジネスで食い合いをするのでなく、マネジメント・センスを身に付けエンターテイメント業界として場の共存/発展を望むというその動機は、彼のあまりにも有名な経歴からすれば、とても自然なことである。
が、しかし。学校いってあれこれ先達から知識を身に付けていっちょあがり、それってはたしてロックなんだろーか?
学費も年鑑£8,250〜ということで、日本円にすると160万円ってとこか。結構な額であるな。こうやって、ロックも裕福な層の音楽に格上げされるんだな。
まあ、今現在の流通してるロックは、かってのロックって形態をひきずった、別のもんにしか見えない。かといって、伝説的な自暴自棄破滅型アーティストライフがロックを体現しており、それに倣うというのは、あまりにも安直で、「アート/クリエイティブ」とは程遠い。それに付随するロックスピリットは「アート/クリエイティブ」とは関係ナイところにある。
ま、しかし「文化」伝承ってそうやって、アーカイブ=保守されるトコがあって始めて、一過性で消えるのではなく、残っていくんだろうなぁ。