「労働」の形而上学

週刊新潮に拠れば、文学畑の学者が訳した『資本論』が売れてて、マルクスブームなのだとか。無論このハナシのミソは「文学」つーとこにある。
資本論』が、「経済論」なのか「社会論」なのか、はたまた「思想(文学)論」なのかその解釈(批評)は、解釈の依って立つ社会が持つその時代の世界観の差でもある。
ワタクシ別に全部読んだ訳ではない、いくつかの拾い読みと、いくつかの解釈&批評論で解釈する限りは、タイトルに出したようにこれは「労働」の形而上学=文学だ、と考える。世の中の価値を金銭に換算してることへの疑問から出発してるのだけれど、彼が辿り着いたのは、世の中の価値を労働に換算することだった…ってハナシだよね?コレ。
世の中でもっとも価値があるのは「労働者」で、その労働者の上前はねて(=搾取)生きている資本家&ブルジョワ階級はけしからん!つーことで、万国の労働者は怒りをもって団結/連帯して、資本の片よりを無くすべく共産革命(=ユートピア)を起こさんといかん、となったんだよな。>社会主義革命思想
ま、そこいらへんはガリガリとした思想補強本がいっぱい出てるからそいつにおまかせするとして、問題はそうした思想が生まれた場所にある。