批判語句

とりあえずカテゴリー語句を色々ググって公約数的に丸めてみる。

ポピュリズム
 大衆迎合主義:大衆ウケを狙った人気とりな政治
 民衆主義:思想や学問といった特権知識重視の否定

ネオリベ
 ネオリベラリズムの略
 新自由主義:小さな政府と市場重視な経済合理政策
 新自由的成果主義:最適合理性を追求する成果志向

ネオコン
 ネオコンサバティブの略
 新保守主義:米国で70年代以降にリベラルから転向した保守派
      :キリスト教右翼を基盤とする米国保守派
      :軍事力を背景に米国式民主主義を推進する動き

「日本版ネオコン
 歴史修正主義をかかげる右翼を基盤とする保守派

「ニューライト」
 新右翼:右翼思想の中に近/現代的合理性を取り入れた進歩派
 保守系新歩派:保守主義・保守党の中の進歩派

ナショナリズム
 民族国家主義:伝統慣習的文化共同体の統一/独立運動
 右翼:独自文化による国体や国益の道理性を信条とする伝統原理主義

「ネオ・ナショナリズム
 新大国主義:軍事重視で米国式超大国を目指す保守派
 歴史修正主義:右翼史観から日本の戦争責任と植民地支配の否認派

あーヤヤコシイ。さて、これをもって上野文に挑むぞ。

具体的に言及されてるのは以下のみである。
ポピュリズム小泉純一郎ネオリベ的合理主義
ニューライト:福田康夫:保守合理主義
日本版ネオコン安倍晋三タカ派保守

――もし安倍政権になった場合、どのような政治になるか。政策など。
小泉政権ネオリベナショナリズムの奇妙な結託だったが、少なくともネオリベ的合理主義があった。安倍政権がネオコンナショナリズムの同伴なら東アジアにとって危険。国際的にもリーダーシップを失うばかりか、「国益」をも損ねる。ネオリベのもとで息を潜めていた旧保守勢力が復活し、格差社会の不満を吸収するネオ・ナショナリズムと合体すると、日本の進路は危うい。

小泉政権ネオリベナショナリズムの奇妙な結託」
ポピュリズムに迎合した「大衆」とは、ネオリベとナショ(ウザイので省略)ということか。小泉が靖国参拝固執したことがナショといいたいのかな。前にもカキコしたけど大票田の戦没者遺族&保守派に参拝行動ダケで「配慮」を見せつけて筋を通す最適合理性を発揮したということだろう。
ネオコンナショナリズムの同伴なら」
「なら」って仮定、なんなんだろう。安倍政権になると晴れてネオコンとナショが同伴する理屈がわからない。てゆーか、そもそも日本版ネオコンって定義調べても、保守系右派=タカ派保守と変わらないように見えるんだけど。
ネオリベのもとで息を潜めていた旧保守勢力」
ネオリベと保守は仲良しで保守を保守してたのか。小さな政府を目指し切り捨てまくりな筈のネオリベなのに、随分面倒見良かったんぢゃんエライんぢゃん(苦笑)。てゆーか、これも元々、旧保守というかタダの保守は、自己利益の最適合理性を追求しつつ、道義性を重視した左派リベラル(自由主義イデオロギーにも右派イデオロギーにも順じない、ただの自由主義だったってことだろう。旧保守勢力とニューライト的な保守合理主義者とニューライトってこれまた細かくカテゴライズされてんだけど、これも右派保守イデオロギータカ派ハト派)とただの自由主義との距離ってことかな。
格差社会の不満を吸収するネオ・ナショナリズムと合体すると」
いやだから、どーやってネオナョが格差社会の不満を吸収して、そのネオナショとネオリベネオコンと旧保守とナショがどーやって合体するのか、政策わからん。その吸収される格差社会の不満はいままではどのカテゴリーにいたんだろう。しかしそのあかつきには、ニューライト達(面倒なので纏める)はドコへいった?

歴史修正主義な安倍が政権とるから「日本版ネオコンの領袖」でそれが大国主義を目指すから最悪ってこと以外に何も言ってないような。いやそもそも、日本版ネオコンとネオナショに分かれてたそれが合体すればネオリベ他も大同団結するという大構想の論拠筋そのものが、この記事では一切不明だから、お手上げ。
大体これでは、批判といいつつ、ナタを振り下ろしたいが為に、批判カテゴリー勢の政策遂行能力を高く見積もり持ち上げ煽りすぎ。結果、小泉政権すらもちあがってるし、ネオリベが一番マシってことに(苦笑)。国体と格差社会の不満とか万遍ないカテゴリーを吸収出来る政策であるというのなら、政権としては結構ベストな国益評価になっちゃって、評価指名されたと右派の皆様ウハウハですな。
とまれ、どう考えても、出されたカテゴライズでハナシを纏めるには不備がある。社会全体のマトリクスでない局所だけをひたすらクローズアップして、根拠も過程分析もないそれが結びついたらという想像のハナシであるからだ。最後に具体的に参院選の行方についての既存政党動静には、散々話された各カテゴリーを落し込む言及がなされないので、それまでのワケワカなカテゴリーハナシはなんだったんだというスカ感がドッとつのる。