みんな一緒への適応障害

認識している世の中の常識と自己の在り様が一緒でないことに25歳は悩んで嘆き、その25歳的環境に至った若者を怪しからんという年上もやっぱり世間知・常識からズレた身勝手な者として叩き、またそんなシバキを見た者も、、、やっぱり共感や思いやりが足りない世の中と問題者の切断作業を嘆く。。。でー、そこに共通しているのは、世の中と個々の在り方は(無論その一緒の在り方は個々違うのではあるが)一緒でなければならないという大前提は微動だにしない。ぅううわーー。息苦しーことこの上ない。ので、「自分が認知する世の中の常識と自己在り様が一緒でないこと」に対する個人の内面問題は一向に解消しない。「みんな」でも「あなた」でもない、自分で実感出来るあたし自分自身でどうにかしない限り。>自己承認
大抵の「疎外感」というのは、みんな一緒という平均・均一状態からハブにされるということなんだが、そんな平均・均一をもって良しとする平等主義というのは、格差をなくすモダニズムの大目標でありつづけた。>id:hizzz:20080110#p1ふるまい=型としての一致団結、id:hizzz:20080401#p3なさねばならぬ何事も、日本主義の戦後
しかし、その単一ロールモデルの実現化の後退が「格差社会」として可視化されてきた現在に於いて「疎外感」にベタに共感しまくることは、個々人をロールモデルへの過剰適応に追い込むことになりかねない。共感連帯というのは、共同体「ルール」と個人信仰「モラル」とを団子状態にするので、共感できない者へは、反感=排除に容易に結びつくもろ刃の剣である。
戦後民主主義の根幹である、思想・信条・良心の自由が人権として保障されてるのであれば、当然のことながら個々の感情=心=モラルは、てんで勝手でばらばらであるからこそ多様性が、そこからのオルタの可能性が保持されるのである。そのばらばらの行動を規制する為に「あなた」の上位概念の「みんな」のモラル=ロールモデル等の規範にハメて方向統一すること心の共有や矯正ではなく、行動そのものに関する合意「ルール」を人工的に暫定しておくことなのである。それを、モラルとルールを混同して、意にそわぬ他者の心やモラルといった内面に踏み込んでそれを自分側と同一にしようとオルグするから、土足で内面に踏み込まれそうになった者は「抑圧」を持つわ、それを反発しようとして又同じように相手のモラルを疑い、そうしてたかだか1意見相違から容易にアンモラル=全人格非難合戦に陥る不毛がおこるのである。そうして実は、絶対他者同士よりも、同質・親和性の高い者同士の方が、こうした齟齬が起こりやすい。なぜなら、同類項とて完全一致しうる全行動に於けるモラルを共有することなんて、あり得ないからと、同類項だからこそよく判り過ぎるお互いのアンモラル=全人格非難合戦ネタがつきない。>兄弟や親子とか モラル重視な共同体で、内ゲバが終わらないのもそのせいだ。
そんな共同体と他者との関係として例えば「非モテ」「非コミュ」は、「あなたというものの目を通してわたしというものを実感しなければならない」という、抽象化した実態のない「あなた」=「彼女」に自己認知の媒体となる意味と強度のフェイクコミュであるので、現実の女性は耐えられない訳だから、無視するしかない。マジそれに付き合おうとすると、適応障害となるであろう。しかし、「みんな」や「あなた」とは違い続ける絶対的他者であるあたしを常に認識しつづけること=個の独立は、孤独ということでもある。それはつらく淋しい。でも見出した「あたし」は捨てられない、あたしの手の中に。その表面でもいいから、外界とは触れあぅていたい。>「複数形の私」=わたしたちでホカホカする
で、そのセカイで作り出され続ける「○○女子」幻想=「みんな」や「あなた」のロールモデルに合わせた自己を作り込んで、限定的に愛想を振りまく商品化されたフェイク女子が登場する。○○女子の風俗化。
そして「非モテ」「非コミュ」は、そんなレイヤーさんたち=「あなた」を見いだし続けることで自分達セカイを意味づけ、そのセカイ的意味付与をレイヤーさんたちに与え続けることによって、ようやっと状況客体から傷つかず=自己責任を問われないで状況主体に移動しようとするゲーム。そんなバーチャルゲームはうそら寒いと糾弾するオヤジ&ババア世代だって、実は「処女と少女と娼婦に淑女」とか「母と妻と職場秘書と酒場のママと愛人と娘という6つのママ」な規範に主体を塗り込めるロールモデルごっこを営々やってきたんだけどね*1。>願望にかなわない事実よりも、 願望にかなったウソを追及しつづけた遂行的矛盾 id:hizzz:20080521#p3

*1:毎日と三浦展(出ました!奥さん)の「かまやつ女id:hizzz:20040626#p1につぐ、懲りないマッチポンプタッグ「日本溶解論」。六条華改め楠城華子に代わるロールモデルは、大沢エリー。>『テーマは、「常識崩壊? キャバクラ嬢に憧れる若い女性」。銀座のホステス出身の人気作家・蝶々さんを迎えて、宮崎哲弥さんとお送りします。』TBSラジオ「アクセス」http://210.165.9.64/chochochan/e/b6aeaf9da95f7d4f55b87091cdf01a5c 『キャバ嬢になりたい女たち 社会が生む夜の蝶…でも決して甘くない』 毎日新聞http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/life/20080618dde012040002000c.html