モードクオリティ=洗練の排除

コメントで「なんでファッション(エロスの纏い方)の失敗・モードのハナシがヌケ落ちるのか」といったのは、「ミニ・スカートとマリン・ルックとハマトラ」といった語彙に対してだ。文化=モード服飾といったことを考えているバズなのに、なんでそんなぞんざいなチョイスが出来るのかということ。例えば、女装=ロングヘアで胸つけてスカートドレスで口紅つけて嬉しくなる程度の「着ぐるみ」なんかいくら増えても、「マイノリティたる自分の価値観の意志表明の可視現実化」になんかは、ひとっつも貢献しない。前回書いたとおり、わたしもあなたも同じね的コミュニケーションを目的とした装いと、ライフスタイルをも表すモードファッション=エクスプレッションは、似て非なるものだからだ。それだからこそ、モードの尖鋭化はアートと成り得るのである。
コミュニケーションを目的とした装いで良いのならば、なにも異装をする必要はないのである。リアルクローズでも、ブランドでいえば津森千里とか(下北系でない)高円寺系サブカルとかは、こぞって「醜いアヒルの子の物語」を夢想する。ハンパな文化エリート化=パチモン化しようとする「BL文化」とやら、洗練を排除した洗練迄到達せずに、数多のサブカルと同じく、けっきょく自意識はソコに収斂されるのかな。。。>イナゴ問題id:hizzz:20040109
服飾全体からみてみれば、BLはマンバなどの一次的現象にとどまっているのが現状だから、ハイカルチャーからもサブカルリアルクローズからも「転落」しっぱなし。現在本棚を占領しているかのように見えるのも、ハイセンスで小うるさい読者を相手にするよりも、ここんとこの「腐女子ブーム」掘り起こしなんての、「作者への愛」を手綱とした従順な羊達の小金をまきあげる方が利益あるからに過ぎない。残念ながら売上高みても、書籍サブカル全般の下落傾向とBLも一である。
とはいえ、それに熱狂したりハマるのが別に良くないといっている訳ではない。ここ30年ばかしの、やおい〜801〜腐女子〜BLのラインを見てても、小さい島が増えただけで全体モードにはなっていない。全体モードに見えるのはメディアが商業可視化している部分だけ。ライトなサブカルオタクの為にする「非モテ」ゲーム等で主体ずらしでぐずぐずになる現在のサブカル状況に倣ってどーすんねん。>質ナキ量産なジャンル乱立