〈個〉

とにかく〈女〉は疑問もっちゃダメ。特に〈男〉に対しては。疑問をもった〈女〉というのは、〈男〉にとってはもう他者というより一刻も早く排除すべき異物でしかないから。
うっかり口になんかすると「ヘン」とか「可愛くナイ」ってコトで全てオミットされる。バラエティでの田島暢子の「センエかわいい」コールのようにコンなトコでソンなものいいを本気でする可哀想な子ちゃんという蔑み、疑問のすり替えみたいなコトをへーきでやる奴がいるからね。解ったフリして終了=聞く耳もたないに持込む奴ね。
クリティカルになるってことは、別にお高尚なジャーゴンをふりまわしたりクリアカットな議論をすることでもなく、わきあがってきた疑問をネタにして考えることだとおもう。誰もが思うことを思ってたってそれは単に思ってるダケで、その思いの強弱が〈個〉だとしてるひともいるけど、それは〈私〉だろう。「ヘン」とか「可愛くナイ」とかで排除されてもなおも、排除できないソレを手掛かりに、いやでも「考える」自分というのが、他者に立脚していく〈個〉だろう。
ところが、不思議ちゃんもそうだけど、そのとっかかりの自分で湧いた疑問という前提を自分達の安心の為ダケに無きものとよってたかってされるから、いつまでたっても「その先」が見えてこない。目先のかまってもらうというアメ玉にいつも飛びついてそこでいつも終わってるから。