憧憬の倫理

弱者であることに価値を見いだし「無垢」を最高の価値とし、その唯一の通路としての憧憬が「憧憬の倫理」として、〈少年〉〈少女〉への憧憬というカタチをとおして表現される。情動を自己の理想とする他者に向けることによって「憧憬」という感情を発生させる。
「他者からは欲望される客体でありながら、自分は欲望の主体でない者同志の関係」とする。客体の価値は、すべて外部の主体からの「扱われ方」によって決まり、愛されず欲望されない客体は無価値となる。