「私でありたくない私」

ああぁ、どこぞで何度となく聞いたセリフだぁ(苦笑)id:hizzz:20040210#p3。同性愛志向ではなく「私でありたくない私」の告白、それが三島由紀夫『仮面の告白』の内容であると著者はいう。自己と絶対に異なる容姿性格行動&欲望を持つ「他者」な故に愛し憧れる。そうするといつまでも他者を憧憬しつつ他者ならぬ自己で終わる他はない。しかし、こまったことにこの愛は、「憧れのこのひとになりたい!」変身願望という欲情のカタチをとる。そりゃ矛盾もいいトコ無理難題!だから、ここには「幸福」な帰結はない。そういう遂行的矛盾に埋没する自己愛を抱きしめる他はない、てゆーか、そゆカタチでしか自己愛を抱きしめられない(カタチにならない=確信できない)といったほうが正しいのか。。。
ちなみに、著者に拠れば『仮面の告白』の主人公は、〈少女〉的な自尊心を持つ女性にとっては最良の伴侶ともなる男性(だが時代背景によって自己美点を認識できないでいる)らしー。。。<ガンガレ(ちょー無責任)