2005-02-26から1日間の記事一覧

意味と実態

私たちの知覚は特定の方向にずれているので、すべてのものが同じように私たちの感覚や認知に働きかけるではない。 イレノイス・アイブル-アイベスフェルト『美を脳から考える―芸術への生物学的探検』 このようなところから紡ぎ出される解釈とは、客観=固定…

視覚的不調和

対象AならばスキーマB式に、あらかじめスキーマがガンとしてある者が、世界を見ていつもその公式通りにスキーマがはたらくとはかぎらない。「AならばB」傾向が強いひとは、その不一致は一層緊張を及ぼす(認知的不調和)。 大抵はその心理的緊張を避けようと…

知覚

「視覚」という言葉は示している通り、「視」=視野情報と、それを情報処理して取捨選択する「覚」という知覚行為で、これまでさんざんカキコしてきた見たいモンしか見ないという認知状態はいとも簡単に生まれる。 視覚情報処理には、カテゴリー/プロトタイ…

視野の範囲

人間の網膜の中央から周辺に移動することは、進化の時間を-もっとも高度に組織化された目から、影の動きを検出するだけの原始的な目へと-さかのぼることに等しい。 R.L.グレゴリー『見るしくみ』 目から入った光が、眼球の奥の受容細胞に取り込む(受け入れ…

視覚の快楽

ここで、基本をおさらい。「心、焉にあらざれば、視れども見えじ」なのだ。