2008-02-13から1日間の記事一覧

国粋化と国際化の共謀動乱=文化戦争

多文化主義がすべての現代社会に突き付けている基本問題は1つだけ、すなわち近代性(モダニティ)の問題である。差異と同一性、平等と正義、相対主義と普遍主義、合理主義と主観性、市民性、論理、法、これらのものは、われわれになじみ深いものだ。近代的…

偏見と憎悪

20世紀は人々の地域移動が絶え間なかったことで、それまで各地で固定維持されてきた文化がクロスオーバーし衝突する危険が増したとするニーアル・ファーガソンは、戦前の日独帝国主義の理想と現実を以下のように纏める。 ヒトラーの帝国は本質的に、「東方総…

有為必然な伝統創造

西洋vs東洋の次に自由主義vs共産・社会主義という国際社会の2項対立で世界を把握するのがグランド・セオリーとなっていた80年代に登場したベネディクト・アンダーソン『想像の共同体―ナショナリズムの起源と流行 』は、「国民とはイメージとして心に描かれ…

教養主義とキャラ萌え

歴史編纂の仕方は大まかに分けると、1.地域的為政者同士の政治経済事件中心、2.為政者または重要事件当事者とその周囲群像、3.社会文化中心、4.最新理論による構造実証、になるのだとおもう。1は学校教科書のような通史もの、比較経済学派・マルクス主…