2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

モードからの逃走

女性たちはブラジャーをするかどうか自分で選ぶという心地よさを味わってきたわけだが、今振り返って思うことは、この歴史的重大事が起こったのはわずか30年前なのだ。女性たちが不健康で不愉快な、体を締めつける服やブラジャー、ガードルやコルセットやガ…

モードクオリティ=洗練の排除

コメントで「なんでファッション(エロスの纏い方)の失敗・モードのハナシがヌケ落ちるのか」といったのは、「ミニ・スカートとマリン・ルックとハマトラ」といった語彙に対してだ。文化=モード服飾といったことを考えているバズなのに、なんでそんなぞん…

BLの対としての百合という幻想

「BL文化の隆盛に対し、百合文化というのはいまいち栄えていません。これは現代日本の女性にとって、男装というものがほぼ不可能になったからではないかと思うのです。」というおーつか君は、その理由をジェンダーに求めた。 むしろ女性にとって男装による挑…

内向きのスノビズム

サブカルの崩壊で見えてきたことは、審美眼を持とうとしない半端者は、ハイアート〜サブカル〜アバンギャルドすべてに転がされるだけのこと。あと、一番恐れているのは拒絶される事ではなく、じつは俯瞰で解析されることだって事かな。

人間解放というロマンと、共同体による制圧欲望

私公の区別はなんとなくついてても、コミュニケーションとエクスプレッションの違いが判ってない人が結構いる。 共同・同質化を深めるプロセスとしては、忖度と慮りの関係=互譲性による繋がりがメインであるから、空気まで読んでひたすら共同体がクローズア…

主体なきモダン

説明されてきた近〜現代のモダン変容図式が、どーにここーにも掘れば掘る程、日本の近代文化史実に合わない「ご都合主義」にしかおもえないので、さんざんカキコしてきたように、「絶対神と主体なきモダン成就」という当の西欧的常識では在り得ないアクロバ…

ココロ平等社会にはりついてくる、不安解消という名目の全体主義

刑事訴訟法は「判決は確定から六カ月以内」に法相が刑の執行を命じなければならないと定めている。死刑制度がある以上、それに従うのはやむを得ないとの声が多くなっているのは確かであろう。だが、宮崎死刑囚の裁判は刑事責任能力の有無が争われ、判決が確…

みんな一緒への適応障害

認識している世の中の常識と自己の在り様が一緒でないことに25歳は悩んで嘆き、その25歳的環境に至った若者を怪しからんという年上もやっぱり世間知・常識からズレた身勝手な者として叩き、またそんなシバキを見た者も、、、やっぱり共感や思いやりが足りな…

あなたのいるところだけなにもない

ネットやマスコミこぞって意味を見つけ解読しまくるアキバ無差別殺傷25歳のケータイサイトの書込をid:kmiura:20080610#p1さんは詩のように編集したが、それで上記のフレーズを想い出した。 あなたのいるところだけ何もないひしめきあう事物のあいだであなた…

追補:自立とホームレス

いよいよ日雇い派遣は禁止になりそうだが、そうなったとしてもそこに従事してた労働者が全員派遣先へ正社員や直接雇用(バイト)にスライド出来得る訳ではない。アキバ無差別殺人犯25歳の業種先でみても、例え前年度高収益を上げていたとてエネルギー問題も…

貧困の再発見

05年のユニセフの調査で子供の貧困率(公的扶助基準と所得分布の中央値50%未満)は14.3%で、経済協力開発機構OECD加盟25カ国中10位。ひとり親世帯の子供の貧困率は57.3%で2位。>http://www.oecd.org/dataoecd/48/9/34483698.pdf 大阪府調査では生活保護世…

貧困には縁遠い教育

世の中に貧困問題があるということは認識していても、結局子供のころから同類項でつるむ「半径ワンクリック」な同調性志向な共同体だけで完結してしまう暮らしをしていると、自分達以外のライフスタイルがたとえ目の前で展開されてたとしても、見えないし分…

制度的になきものとされていた貧困

「子供の貧困率は先進国ワースト10」と、先月『東洋経済』が親の貧困が子供に受け継がれている現状レポを載せるなど、ポツポツではあるが「低所得家庭」問題が取り上げられるようにはなってきた。低学歴無業=低所得者貧困問題であるハズの「ニート」が、男…

女性が自立するために必要なこと

女性が自立するために年収600万円が必要という、その目標が遠いと思うんですよ。(注 勝間さんは著書;勝間和代のインディペンデントな生き方 実践ガイド』で、精神的・経済的に女性が自立するための条件として年収600万円以上を挙げている)まわりのお…

「自己を確立する」という近代プロセスの欠落

「この何もできない中途半端な時間はいらない」とアキバで無差別殺傷した25歳は携帯サイトに書き込みしてるのだが、自己確立迄には昨今とても時間がかかるのに対して、社会のフォローやリカバリーは高度情報化に反比例してあまりにもお粗末。

思弁にタガを嵌める理性

私たちの制度(政治的、社会的、道徳的、宗教的制度)の多くは、批判的ないし懐疑的につきつめるとうまく立ち行かなくなってしまうようなものです。懐疑論者が体制側につくことはまずありませんし、だから危険人物ともみなされます。しかし、懐疑的態度が権…

自己スタンスの限定性

はてなダイアリーは、なによりも元はダイアリー=日記という設定なんだから、論説や批判や意見じゃなくって単なる「感想」書くのはまったくかまわないとはおもう。その日記とBlogとが曖昧模糊と混在させてるように見えるものが、はてブやキーワードリンクやi…

スタイルの中にいつづけると、何かが麻痺してくる

自分に便利な環境はその身体化した制度故に、思考のさまたげとなるってことかもね。 はてなというのは、ある種議論の集合知的シミレーションなんで、どんな意見でも出る。でも問題は意見の多様性というより、その多様性が、前提の欠落によって導出される点で…

慣性という麻痺

ここちよいぬるま湯は、確実にヒートデスに近づいている、デジャブな古くて新しい問題。